歯並びを整える矯正治療には、マウスピース型の矯正装置で歯を動かすマウスピース矯正があります。
マウスピース矯正は目立ちにくく、取り外しも自分でできるのが特徴であり人気のある治療方法ですが、いくつかのデメリットもあります。
マウスピース矯正のデメリットには何があるか、解説します。
マウスピース矯正に共通するデメリット
マウスピース矯正は、マウスピース型の矯正装置を使用した矯正治療全般のことをいいます。
代表的な治療方法がインビザラインであるように、マウスピース矯正の中にもいくつかの種類があるのです。
マウスピース矯正のデメリットには、いくつかの治療にだけ当てはまるものと、全てのマウスピース矯正に共通するデメリットがあります。
まず、共通するデメリットから解説します。
マウスピース矯正は、全体的に他の矯正治療よりも治療にかかる期間が長くなります。
自分で取り外しができるため、食事や歯磨きの時邪魔にならないというメリットがあるのですが、代わりに普段から外したままにする人も多いのです。
外している時間は、矯正治療が進みません。
例えば、外出時に外している場合は、いつまでも歯が動かないでしょう。
マウスピース矯正を順調に進めるには、自分の意思が大切なのです。
また、マウスピースは透明なプラスチックでできているのですが、非常に薄いため歯ぎしりや食いしばりなどで割れてしまうこともあります。
あまり強く噛まないように、注意が必要です。
マウスピース矯正では、対応できない歯並びもあるというのもデメリットです。
特に、矯正するには抜歯が必要な場合は、マウスピース矯正では治療できないことが多いのです。
マウスピースは長時間装着したままになるため、唾液が溜まって虫歯の原因になるというデメリットもあります。
また、市販されているマウスピースでは歯列矯正ができないので、注意しましょう。
種類ごとに異なるデメリット
マウスピースの代表的な治療は、インビザラインです。
しかし、他にもクリアライナーやDENマウスピースという治療もあります。
治療の種類ごとのデメリットについて、解説します。
全世界で治療が行われていて、シェアの半分以上を占めているインビザラインは、特に人気のある治療です。
しかし、1日20時間以上装着しなくてはならないため、食事と歯磨き以外の時は外すことができないでしょう。
また、治療の際は3Dシミュレーターで治療期間に必要なマウスピースを最初にすべて作成するため、初診から実際に矯正治療を始めるまで、かなりの期間が必要となるでしょう。
すぐに始められない、というのがデメリットです。
インビザラインの治療を始めた後は、虫歯治療ができなくなります。
最初にすべてのマウスピースを作成するのですが、虫歯治療をすると歯の状態が変わってしまうため、使えなくなってしまうのです。
クリアライナーは、装着時間がインビザラインよりも短く、17時間となっています。
しかし、2週間ごとに通院してマウスピースを作り替えなくてはならないというデメリットがあります。
DENマウスピースは、装着時間がインビザラインの半分ほどでいいのですが、治療には時間がかかります。
2週間おきに型を取りマウスピースを作成する必要があるので、通院する必要があります。
まとめ
矯正治療にはいくつかの方法があるのですが、中でも自分で取り外しができて目立たないマウスピース矯正は、人気があります。
しかし、治療にかかる期間が比較的長い、対応していない歯並びもあるなど、いくつかのデメリットもあります。
マウスピース矯正を始める際は、メリットばかりではなくデメリットも理解したうえで、始めるようにしてください。
対応していない歯並びもあるので、先に歯科医師に相談することをおすすめします。