【和光で小児歯科】乳歯が虫歯になった時は生え変わるまで放置していい?

小児歯科

人間の歯は、最初に乳歯が生えて後から永久歯へと生え変わるため、乳歯が虫歯になった時は生え変わるから治療の必要がない、と思っている人もいます。

しかし、乳歯でも虫歯は放置してはいけません。

なぜ、乳歯の虫歯を放置してはいけないのでしょうか?

乳歯の虫歯を治療する必要性について、解説します。

永久歯にも虫歯が感染する

生まれたばかりの子どもには、歯がありません。

成長するにしたがってまずは乳歯が生えてきて、生えそろってからまた成長するにしたがって、永久歯へと生え変わっていくのです。

乳歯は20本ですが、永久歯になると奥歯が上下左右で2本ずつ増え、合計28本になります。

乳歯が生えそろうのは2歳半頃、永久歯への生え変わりが始まるのは6歳頃で、14歳前後で永久歯が生え揃います。

乳歯が虫歯になった時は、いずれ抜けて永久歯に生えかわるのだから関係ない、と思っている人も多いでしょう。

しかし、実は乳歯が虫歯になった時は、放置してはいけないのです。

虫歯は、ミュータンス菌をはじめとした虫歯の原因菌である細菌に感染する、細菌感染症の一種です。

虫歯になるということは、口の中に虫歯の原因となる細菌が増えている、不衛生な状態になっているということなのです。

永久歯は乳歯よりも硬いのですが、生え変わったばかりだとまだ柔らかい状態です。

柔らかい歯は、虫歯に感染しやすい状態なので、虫歯の原因菌が多いとすぐに歯が溶かされて、虫歯になってしまいます。

また、乳歯から永久歯に生え変わる前に、永久歯は歯茎の中で形成されているため、乳歯が虫歯になった時は永久歯にも虫歯菌が届いてしまうことがあります。

虫歯が進行すると、歯の根の先まで感染して歯茎の中にも細菌が進んでいくため、永久歯にも感染してしまうのです。

乳歯の虫歯の永久歯以外への影響

乳歯を虫歯のまま放置しているとき、悪影響があるのは永久歯だけではありません。

歯並びや、顎の発達にも悪影響があるのです。

乳歯の虫歯が及ぼす悪影響には、何があるのでしょうか?

まず、乳歯の役割として永久歯の生え方を先導するというものがあります。

乳歯の働きで、永久歯が真っすぐ生えてくるのです。

しかし、虫歯になった乳歯は永久歯へと生え変わる前に、抜けてしまうことがあります。

乳歯が早い段階で抜けてしまうと、歯列には空白ができてしまうため、他の歯が動いて空白を埋めようとしてしまいます。

永久歯が生えるときに、生える場所が埋められてしまっていると、まっすぐ生えることができなくなってしまうのです。

永久歯が真っすぐ生えるスペースがふさがれているときは、本来生える場所からずれて生えるしかなくなります。

他の歯があるので、横にずれることはできないため、前後にずれるしかなく斜めに生えることになるのです。

歯が斜めに生えたり重なって生えたりしている状態を、叢生といいます。

歯並びがでこぼこになった場合は乱杭歯といい、歯並びが悪いとすぐにわかる状態になるでしょう。

歯並びが乱れた場合は、矯正治療が必要になります。

また、乳歯は柔らかいので、虫歯になった時は永久歯よりも早く進行してしまい、神経まで達して歯が痛むようになります。

痛い方の歯を使わず反対側の歯でばかり噛んでいると、咀嚼がきちんとできないため顎が発達しづらくなることもあるでしょう。

まとめ

いつか生えかわる乳歯は、永久歯と違ってあまりケアをしないという人もいます。

乳歯が虫歯になっても気付かず、気付いた時も生え変われば関係ないと考えるのですが、放置したままだと永久歯にも虫歯の原因菌が感染してしまい、生える前から虫歯になることがあります。

また、歯並びが乱れる原因にもなり、顎の発達にも悪影響を及ぼすかもしれません。

乳歯が虫歯になった時は、きちんと治療しましょう。

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