子どもの歯が生えてきたら、歯科受診を始めることを考えなくてはいけません。
しかし、具体的にいつから始めればいいのか、知らない人もいるでしょう。
子どもの歯科受診は、どのタイミングで始めればいいのでしょうか？
歯科受診のタイミングと、受診の際に行われる内容について解説します。
歯科受診のタイミングは？
歯が生えていない状態では、虫歯になることはありません。
最低でも1本は生えていなければ、受診しても意味がないのです。
初めて乳歯が生えるのは、おおよそ生後４カ月以降です。
生えたばかりの乳歯のエナメル質は、永久歯と比べると半分くらいしかないため、虫歯のリスクが高い状態にあります。
初めての歯が生えたら歯科受診をして、歯磨きや食習慣に関してのアドバイスを受け、虫歯を予防しましょう。
上下の乳歯が生えそろった時も、歯科受診に適したタイミングです。
乳歯が生えそろうのは平均して２歳半から3歳頃ですが、個人差があります。
そのため、年齢ではなく、子どもの状態を見て判断しましょう。
歯科受診では、虫歯の有無をチェックするのと共に、ブラッシングや食事の習慣を確認し、注意すべき点を教えてくれます。
乳幼児健診で行われる歯科検診において歯科受診を勧められた場合には、必ず受診することをおすすめします。
乳歯から永久歯へと生え変わる時期は、歯が抜けた状態になっていたり少しだけ生えている歯があったりするため、上手く磨けない人もいるでしょう。
上手くブラッシングができないと、歯垢や歯石が溜まって虫歯や歯周病のリスクが高まります。
歯が生え変わるタイミングでは、歯科受診を定期的に受けて歯や口の中の状態を確認しましょう。
生えたばかりの永久歯も虫歯になりやすいため、注意が必要です。
歯科受診で行われること
子どもが歯科受診をした時にどのようなことを行うのか知らないと、受診する理由がわからないかもしれません。
歯科受診で行われる内容について、解説します。
歯科受診では、虫歯を予防する予防歯科が行われます。
具体的には、まずブラッシングの指導があります。
ブラッシングを丁寧にすることが、虫歯予防の第一歩となるのです。
子どものうちに正しくブラッシングができるようになれば、歯のトラブルの発生を防止できます。
正しい方法を覚えることによって、大人になってからもしっかり磨けるようになるのです。
歯が生え変わるタイミングにおいても、ブラッシング指導を受けるのがおすすめです。
歯が抜けたり新たに生え始めたりする時は、正しいブラッシングの方法が異なります。
永久歯が虫歯になることを防ぐためにも、ブラッシング指導を受けましょう。
虫歯になりやすい乳歯や生えたばかりの永久歯には、フッ素を塗布します。
フッ素を塗布することにより、再石灰化を促進して虫歯を予防する効果に期待できるため、定期的に塗布してもらいましょう。
歯科受診では、治療を行うこともあります。
虫歯がある場合には虫歯を治療しますが、幼い子どもの場合、虫歯を削り取って薬剤を埋めたり、被せものを着けたりする治療ができないケースがあるのです。
子どもが幼い場合には、サホライドという薬剤を塗布して虫歯の進行を止めるという治療をすることがあります。
薬剤は虫歯に感染している部分を黒くするため、歯が抜けるまで経過観察が可能です。
歯並びに悪影響となる歯がある場合には、抜歯をすることもあります。
また、既に歯並びが悪くなっている場合は、矯正治療が必要なこともあるでしょう。
以上のとおり、大人の治療とは異なる、子どもに合った治療を行います。
まとめ
子どもが歯科受診を受けるタイミングとして、初めて歯が生えたタイミングや乳歯が生えそろったタイミング、生え変わり始めたタイミングなどが挙げられます。
歯科受診では、虫歯がないかどうか調べるほかに、ブラッシング指導やフッ素の塗布など、虫歯の予防も行うため、なるべく早いタイミングで受診しましょう。
また、虫歯がある場合は治療を行い、歯並びに関係する歯の抜歯や歯列矯正などが行われることもあります。
