子どもが小さい時は、虫歯にならないように保護者は色々と気を遣うでしょう。
虫歯を予防するための方法として、虫歯に負けないよう歯を強くするという方法があります。
歯を丈夫にするには食事に気を付ける必要があるのですが、具体的には何をすればいいのでしょうか?
歯を丈夫にする食事について、解説します。
歯は食べ物で丈夫になる
虫歯というのは、虫歯の原因菌によって歯を溶かされてしまう細菌感染症です。
歯が柔らかければ溶けやすく、丈夫であれば中々溶けません。
また、歯が溶けた時は再石灰化によって再生するため、溶けるのに時間がかかっていれば虫歯になるのも遅くなるでしょう。
虫歯にかかりにくい丈夫な歯になれば、虫歯がなかなか進行しなくなります。
しかし、どうすれば歯は丈夫になるのでしょうか?
歯を強く噛んだり、硬いものを噛んだりしたとしても、歯が痛むだけで丈夫にはなりません。
歯を強くするために必要なのが、食事です。
食事によってバランスよく栄養を摂取していくことで、歯が丈夫になるのです。
特に有名なのが、カルシウムです。
子どもの時は、大きくなるようにカルシウムなどの骨を強くする栄養をたくさん摂取しますが、歯も主成分は骨と一緒なので、骨が丈夫になるのと一緒に歯も強くなります。
カルシウムは、歯の石灰化を助けて成長させていく栄養素です。
歯の石灰化にはカルシウムの他に、リンも必要です。
また、歯の土台となる歯肉を丈夫にしなければ、歯が抜けるかもしれません。
歯肉を作るために必要な栄養素が、たんぱく質です。
歯を支える歯槽骨を丈夫にするためには、マグネシウムも必要です。
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンCなど、様々なビタミンをバランスよく摂取することも、歯を丈夫にするためには重要です。
ダラダラ食べは止めましょう
食べる時は、時間をかけてゆっくり食べるダラダラ食べをやめましょう。
かつては、消化を助けるために時間をかけて食事をするのはいいことだと言われていました。
しかし、虫歯のリスクは高くなるのです。
もちろん、よく噛んで食べることも大切です。
しっかり噛んで食べると、顎の成長を促して歯並びや噛み合わせを整えることもできます。
また、よく噛むと唾液が分泌されやすくなり、口内を健康に保つことができます。
口の中は、何もしていない状態では中性です。
しかし、食事をする時は酸性に傾き、虫歯の原因菌が活動しやすい環境になってしまいます。
虫歯の原因菌は、酸性の環境で活発になるのです。
歯が溶けてしまうと、カルシウムやリンが溶けだしてしまい脱灰という状態になります。
脱灰した時は、1時間以内には再石灰化して回復すると言われていますが、しょっちゅう間食をしていると脱灰が何度も繰り返されてしまうため、再石灰化にも時間がかかります。
特に、おやつに甘いものを食べる時は気を付けてください。
甘いものに含まれる糖分は、虫歯の原因菌が吸収してプラークを作り出します。
プラークは細菌の塊で、固まって歯石になってしまえば簡単には取れなくなります。
虫歯を避けるには、食べた後すぐに歯を磨くことが大切です。
歯磨きによって、虫歯の原因となるプラークや、糖質を除去することができます。
おやつを食べた時も、なるべく早く歯を磨くようにしてください。
難しければ、うがいをするだけでも効果があります。
まとめ
子どもの歯を丈夫にすることで、将来虫歯になることを予防できます。
歯を丈夫にするためには、食生活に気を付けなくてはいけません。
歯や周囲の組織を作る成分をなるべく多く摂取することで、歯は丈夫になるのです。
また、だらだら食べは歯が溶けてしまうことが多くなり、歯がもろくなってしまうため、やめるようにしてください。
食べたらすぐ歯磨き、できない場合はうがいを習慣づけましょう。